研究概要
近年、宇宙関連の研究開発において、小惑星探査に関する研究が活発に行われています。はやぶさ2が小惑星リュウグウの探査したことは記憶に新しい。小惑星探査手法として様々な手法がある中で、私たちは複数の小型ローバを用いた小惑星探査手法を提案しています。アンテナを搭載した小型ローバを複数使用し、互いに通信し合うことで、メッシュ型ネットワークを形成することにより堅牢な探査システムを形成します。その中で本研究では、メッシュ型ネットワークを形成するうえで重要な情報となるローバ間の距離を推定することが研究目的になります。
距離推定
距離を推定するのには、ローバ間で通信する際に得られる通信強度の値を使用します。通信強度と距離の関係は連立方程式として立式することができ、解を求めることで通信強度から距離を算出することができます。しかし、方程式は非線形で変数が多く局所解が多いので本研究では最適化アルゴリズムを利用して近似解を求めています。生物の進化を落とし込んだGenetic Algorithmや、養蜂のハチの動きを参考にしたArtificial Bee Colony Algorithmなどを利用した解法を提案しています。